歯周病の直接の原因はプラーク(歯垢)です。プラークは複数の細菌がコミュニティを作って増殖したバイオフィルムであり、主に歯周ポケットの中に存在しています。
歯周病が進行すると歯茎の骨が溶かされると共に、歯肉は炎症を起こして腫れあがります。歯を失う主な原因でもあります。
悪い生活習慣が歯周病を引き起こしたり、悪化させたりする要因になっていることが分かってきました。
生活習慣を見直して、全身の健康状態を整えていくことが歯周病を治すためには大切になってきます。
歯周病はプラーク(歯垢)内の細菌を主要因として、生活習慣や口腔内の環境要因にも関連する複雑な病気と言われています。でも、生活習慣をすぐに変えるのは大変。だから完治しにくく、再発しやすいのです。
ストレスや運動不足、喫煙など血行不良につながる習慣は、歯茎の血行が悪くなることで、歯茎の歯周病菌に対する抵抗力を低下させます。
お口の中と直接関係ないように思えますが、適度な運動で体を動かしたり、十分な睡眠をとり心身を休めることが、歯周病のリスクを減らします。
歯石がたまっていたり、歯磨きしにくい歯並びなどプラークを増殖させるお口の中の環境は、ほっておくと歯周病を急速に進行させることがあります。
ブラッシングでいつも清潔に保ち、歯周病菌が増殖しにくい環境を保つこと(プラークコントロール)が歯周病予防の鍵となります。
歯茎が腫れていたり、血が出る場合は、やわらかめの歯ブラシを使いましょう。ただし、やわらかめの歯ブラシはプラークの除去力が弱いので、時間をかけて、歯の一本一本を丁寧に磨くように意識しましょう。
プラークを落としやすく、歯茎に炎症がある方にも向いているのが「スクラビング法」です。という歯磨きの方法です。この方法でメインにして、さまざまな角度からプラークを完全に落とすように磨くことが理想です。
唾液には歯周病菌の付着を防いだり、プラークの中に存在する細菌の作用を抑制したりする働きがあります。
しっかりとよく噛んで食べることや、食後にガムを噛むことで唾液の量を増やしましょう。
口の中が乾燥すると歯周病菌が繁殖しやすくなります。口呼吸が癖になっている方は、鼻で呼吸をする習慣を身につけましょう。
歯と歯茎の奥深く入り込んだプラークや、プラークが石のように固まった歯石は、定期的に歯科医院で取ってもらうようにしましょう。
ご自宅での歯磨きは大切ですが、それだけではプラークを完全に取り除くことは困難です。歯科医院での定期的なチェックとケアを受けることが大切です。
ご自宅でのケアがきちんと行われているか確認します。必要であれば治療をおこないます。
歯磨きだけでは取り切れないプラークや歯石をとってもらいましょう。
歯科医師もしくは歯科衛生士による、患者様のお口の状態に合わせたセルフケア指導を行います。
重度歯周病の治療は、患者様の状態により選択できる治療の方法が多岐にわたります。歯科医師の推奨する方法と患者様の要望も含めた総合的な判断による治療計画を立てます。
歯周病の治療については、歯周病専門医が在籍しておりますので、何でもご相談ください。
基本にあるのはプラークコントロールで、失われた歯周組織の回復をはかることが大切になります。